アイビーリーグに二義性を与えた男/ John F. Kennedy ジョン・F・ケネディ

Thursday, September 15, 2011


 ケネディ氏の着こなしは今見ても決して色あせていない。アメリカでは道行く人を見れば、彼の様な格好をした男性をたくさん目にします。それはフォーマルだけに限らず普段着においても、彼がアメリカのスタイル、特にアイビーリーグ・スタイルに最も影響を与えた人物の一人であるという証明なのでしょう。僕は残念ながら、彼の生きていた時代をリアルタイムで体験した世代ではないのですが、今でもメディアを通して目にする彼のエレガントな風貌とカリスマ性には憧れを感じています。彼が好んで身に付け、その一時代を築いた象徴的アイテムとはなんだったのでしょうか‥‥


ケネディ氏のスタイルは主に2種類に分けられます。一つは、彼以前の政治家たちとは一線を画すスタイリッシュなスーツの着こなしです。当時の定番であったゆったりとした3つボタン式のスーツとは違い、彼がSavile Row (サヴィル・ロウ/ロンドンにある名門仕立て屋が集中するショッピングモール) へ行き見繕ったものはスリムで2つボタン式のスーツでした。それに加え、細めのネクタイにゴージャスな時計を身に付け、当時のアメリカのフォーマルスタイルの概念を一新しました。その後、彼のこのスタイルは定番となり、今でもアメリカ紳士服店ではこれをベースとした設計のスーツが多く置かれています。有名なBrooks Brothers では彼に尊敬の意をこめ、彼のミドルネームをとって名付けられた「Fitzgerald」モデルが存在します。当然このモデルは彼のスーツに似せて作ってあるそうです。

ケネディ氏はアメリカ合衆国第35代大統領として、キューバ危機やソ連との宇宙開発競争など多くの歴史的事件に直面してもその人気を維持し続けました。その要因として、スーツが民衆に与えた彼のスタイリッシュなイメージ像の貢献も少なくないはず。彼の政治的見解には賛否両論ありますが、その自己ブランディング力は指導者を目指す人なら見習うべき所が多いと思います。







公務をこなす彼の精悍さのもう一方で、ケネディ氏がアイビーリーグの象徴であると言わしめたのが、彼の休暇中に見せるカジュアルなスタイルです。その基本的スタイルは以下のものです。

 •  カーキパンツ (またはオフホワイトのチノパンツ) ー カーキパンツはどこでも手軽に手に入りますが、ヨット好きのケネディ氏が好んだのは浜風を通さない割と厚手のもの。彼はそれを膝元まで巻くって穿きます。この穿き方はアイビーリーグ・スタイルを好む人は皆やってると思うんですが彼発祥なんですね。

•  サングラス ー 形的にはRay BanのWayfareesに似ているのですが、彼の持っているほとんどはAmerican Opticals製です。

•  クルーネック・セーター ー 紺やキャメル色のものが多かったみたいですね。これも浜風を通しにくいコットンの厚手のセーターがお気に入りだったとか。The Andover Shopのセーターが近い様です。

•  ボート・シューズ ーSebagoSperry Top Sider等を履いていたそうな。

これらを身に付けプライベートビーチで家族とヨットを楽しむ。まさしくプレジデンシャルな休日の過ごし方ですね。ぜひ皆さんもこれらのアイテムを揃えビーチに出かけてください!






 いや〜、シンプルで男のダンディズムがありますねえ。


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